TOP

NEWS

2016.06.25

LGBTプライドの始まり「ストーンウォール・イン」が国定史跡に

24日、オバマ米大統領はLGBT権利運動の発祥ともなった「ストーンウォール・イン」とその周辺をナショナル・モニュメント=国定史跡に認定。LGBT運動に関連する史跡の指定は今回が初であり、NYCプライドパレードを目前に歓喜に包まれています。

 

 

ストーンウォール・インで何が起きたのか

1606251

source/Christopher Park Alliance

 

長い年月経て歴史的遺産と認定された、ニューヨーク市内に現存するゲイバー「Stonewall Inn/ストーンウォール・イン」。

 
 
1969年、6月28日夜。ストーンウォール・インには、LGBTから絶大の人気を誇っていたという女優ジュディ・ガーランドの死を追悼するために多くの人が集まっていました。ジュディはバイセクシャルだったそうで、女性との恋愛も記録に残っています。また、彼女の代表作『オズの魔法使い』の楽曲『虹の彼方に』はLGBT運動のテーマソングとなり、その虹にちなみ、レインボーフラッグが誕生したと言われています。

 
 
さて、日付をまたいだ明朝。
ゲイというだけで警察から暴行を受ける、殺されるといった不当な扱いが日常的に起きていた時代です。悲しみに包まれたストーンウォール・インに警察の踏み込み捜査が入ります。でも、その日はゲイやレズビアン、ドラァグクイーン、トランスセクシャルの人たちも黙っていませんでした。日頃の鬱憤が爆発し、暴動へと発展。後に「ストーンウォールの反乱」と呼ばれるようになります。

 
 
この事件を発端に、LGBTの権利を求める社会運動が盛んになります。翌年には暴動発生一周年を記念するデモがアメリカ各地で行われ、それが現在のプライドパレードとして発展してきました。ニューヨークでは、この週末26日(日)にプライドパレード2016が開催、世界最大規模の祝祭と言われています。特に今年は、オーランド事件への追悼も相まり、より盛り上がりを見せるのではと予測されています。

 
 
 

ナショナル・モニュメントに認定

1606252

source/TRAVEL+LEISURE

 

24日、オバマ米大統領により、現在のLGBT活動の発祥ともなったストーンウォール・インをナショナル・モニュメントに認定すると発表がありました。

 

ホワイトハウスは「この認定は、50の州にて結婚の平等を保障するという最高裁の判決より1周年を記念し、LGBTであるアメリカ人のストーリーを語っていくために捧げる初の公的保護地になるでしょう」と声明を発表。そう、パレードが開催されるこの日曜日は、同性婚が認められてから丸1年になるのです。

 

 

また、今回はストーンウォール・インの建物だけではないそうです。

 

「新ストーンウェール国定史跡は、マンハッタンに位置するグリニッジ・ヴィレッジを横切るグローブストリート、ウエスト・フォース・ストリート、クリストファーストリートと交差する歴史的な公園、クリストファー・パークも永久的に保護することになる」

 

1606253source/Google map

 

“ストーンウォールの反乱”にちなんで、ストーンウォールの周辺、公園から歩道を含めた約31,000平方メートル(東京ドームの約半分)を史跡認定区域にしています。

 
 
HRC(ヒューマン・ライツ・キャンペーン)の代表、チャド・グリフィン氏は
「ストーンウォールの史跡認定は、弾圧に立ち上がり、LGBTQに対する不当な差別や不平等を終わらすための運動に火をつけた、勇敢な各個人への賛辞となるでしょう」とコメント。

 
 
また、NYPD長官ビル・ブラットン氏は、この週末のNYCプライドパレードの安全警戒準備に関してアナンウンスメントをした際に、トロントで起きた事件で警察側が謝罪したように、ストーンウォールの襲撃に関してLGBTQに謝罪をするかと尋ねられ、以下のように答えています。

 
「あの恐ろしい経験が転換期となり、改善してきていることは否めないと思います。そして、それはまだ始まったばかりです。ただ、謝罪を述べるかに関しては、そうは考えていません。必要だと思っていません。謝罪は、事件が起きてから今までずっと行われてきているすべてだと思います」

 
 
 
ストーンウォール・インが国定史跡に認定されたことで、LGBT人権運動の原点回帰というのでしょうか、先人の勇敢な行動があったからこそ、今こうやって、少しずつですがLGBTを取り巻く環境も変化しつつあるのではないかと思います。

 
プライドパレードも、ただのお祭りとして終わるのではなくこういった背景のもと、よりLGBTの理解が深まり、すべての人に平等な人権が与えられることを訴えるための、“パワーの源”とすべきでしょう。

 
そして当時は当時。警察が謝るか否かというより、今後個人それぞれがいかに行動し、社会を変えていくかが重要だと思います。

 
 
 

Top Photo/VOGUE

姉妹サイト

KEY WORD

この記事が気に入ったら
"いいね!"しよう。

SECRET BOXでは最新のLGBT情報をお届けします。

RELATED ARTICLE

2016.12.23

NYに住むあるゲイカップルのもとには、毎年サンタクロース宛の手紙が数え切れないほど舞い込んでくるそう。はじめは間違えだし……と思っていたものの、誰かのためになるならと手紙に応えることを決めます。今では世界規模のプロジェク…

2016.12.22

ニューヨーク在住のとある男性が、ハロウィンにて『SATC』のキャリー・ブラッドショーに仮装。その写真をInstagramに投稿し、プライヴェート設定にしていたアカウントを公開するやいなや、ネット上で話題沸騰! キャリーを…

2016.12.19

「ジェンダーレボリューション」と題した学術雑誌『NATIONAL GEOGRAPHIC(ナショナルジオグラフィック)』の2017年1月特別号。その表紙を飾るのは注目のトランスジェンダー活動家、9歳のエイブリー・ジャクソン…

2016.12.14

心身の変化が顕著な思春期を境に、トランスジェンダーの若者のほとんどが「カラダの性」と「心の性」が一致しないことに悩みはじめると言われています。そんな若者たちにとって、心内を打ち明けられる電話ホットラインはとても大切な場所…

2016.12.09

とあるスピリチュアルグループ(超常現象研究者たち)が、同性愛の根本的な原因を突き止めたと発表し一部で話題となっています。それは遺伝的なものでもなければ幼少期のトラウマでもなく、なんと「幽霊」だというのです……真相はいかに…

2016.12.06

米国最大のLGBT人権団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン(Human Rights Campaign、以下HRC)が、最もLGBTにやさしい企業2017年度版リストを発表。リスト入りした各企業も、Twitterなどを通…

2016.12.05

兼ねてからLGBTの厚い支持者でありアイコンでもある歌手のレディー・ガガが、トランプ次期大統領の執政を目下に、LGBTの権利発展に力を尽くすとBBCのインタビューに答え、LGBTコミュニティから熱い視線が注がれています。…

2016.11.29

ゲイをテーマにしたラブコメ映画『Eating Out』でお馴染みのイケメン俳優クリス・サルヴァトーレ。そんな“イマドキ”の彼と、彼の89歳のご近所さんノーマ・クックさんとの間に結ばれた、固い友情が美しすぎると話題になって…

2016.11.26

先週の木曜日、11月24日はアメリカの祝日、サンクスギビングデー=感謝祭でした。感謝祭に合わせて長期の休暇を取り、家族とゆっくり過ごしたり旅行に出かけたりする人も多い中、マドンナの姿はLGBTの若者たちとともにありました…

2016.11.19

プエルトリコが生んだセクシー歌手リッキー・マーティンが、兼ねてから交際していたシリア出身のアーティスト、ジュワン・ヨセフとの婚約を発表しました! ここにきて、またまたビッグなイケメンゲイ家族の誕生です♡   &…