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2016.05.01

一枚の写真が語ること〜トランスセクシャルの幼い女の子〜

人の捉え方は自由であり必ずしも共通するものではない。Facebookに投稿されたある一枚の写真に対して様々な憶測が飛び交い、本当に伝えたいシンプルなことが埋もれてしまっているように思える。あなたはどう捉えるだろうか。

 
 
ノースカロライナ州の反LGBT法HB2、通称トイレ法への抗議として、ニュージャージー州の「the Meg Bitton Photography Agency」が一枚の写真をFacebook上に投稿。それは、ひとりの可愛らしい女の子が腕を組んで、こちらをすっと見つめている写真だ。そこに添えられたコメントには、こう書かれている。
 

13086909_10153063771317395_7897717864342725041_osource/Meg Bitton Photography’s Facebook

 
「第一ポスト:もし彼女が自分の娘だったら、彼女が男子トイレに行くことについて気掛かりじゃないですか?私はそう。平等に。親切になってください。共感してください。自分が扱われたいと思うのと同じように他人を扱ってください。

 
第二ポスト:編集しなきゃいけないようですね。Coreyはトランスジェンダーです。

 
まだ理解できていない人への第三ポスト:もし彼女が自分の娘だったら、彼女が男子トイレに行くことについて気掛かりじゃないですか?私はそう。Corey Maisonはトランスジェンダーです。彼女は男の子の体で産まれてきたけど、女性です。新しい法律の下では、男性用トイレを使用することを強制されます。だから、私はもし彼女が自分の娘だったら、男性トイレに行かせなきゃいけないことに良い気持ちがしないんです。平等に。親切になってください。共感してください。自分が扱われたいと思うのと同じように他人を扱ってください。

 
第四ポスト:Coreyはメイクも手伝ってくれましたし、彼女のために彼女の理想通りに写真を編集しました。自分のためでもないし、あたなたちの誰のためでもありません。

 
第五ポスト:私たちはいいとして、この写真を制限することは不可能です。消したくないと思うのと同じくらい、この写真を消してしまいたいです。Coreyの母親に電話したところ、(トランスジェンダーについてへの)意識を高めるためにそのままにしてほしいとお願いされました。ここで交わされる“狂気の沙汰”をサポートしているわけでもないですし、彼女や彼女の家族を応援してくれる方々に感謝しておりますので、ご安心ください!」

 
 
ここで問題になったことは以下のことだ。Coreyがより女性らしく、青い目をしたスキニーな金髪の可愛い女の子に描かれていることで、トランスジェンダーの権利を主張したものというよりは、ヘテロノーマティビティ(異性愛の規範を普遍なものとみなし、そうでないものを不可視化すること)や、ホモノーマティビティ(白人主義などといったLGBT内での特権によりある特定の人々を不可視化すること)を主張しているように見える、と。
そういった反応があったことで、第二ポスト以降のコメントが投稿写真とともに書かれていったのであろう。特に、トイレ法を支持している人々にとっては格好の餌食だったのかもしれない。

 
 
フォトグラファーの主張も分かる。彼らが伝えたいことも分かる。でも、分からない人もいるだろうし、捉え方が違う人だっている。そこが写真の凄みでもあると思うのだが、真実はひとつ。実際に、“トランスジェンダーの当事者はレイプ被害やホモフォビアの対象にされている”ということだ。
 
 
ホモノーマティビティも昨今の問題として浮上している内容だ。では、仮にCoreyが黒人だったらよかったのだろうか、というときっと世論はそう簡単なものではなく、批判もあったに違いない。さらに、捉え方の自由があるからこそそれぞれの主張をねじ伏せることは出来ないだろう。それが黒人差別に見える、と言われたらそれまでの話なのかもしれない。

 
 
あなたはこの一枚の写真と第一コメントだけで何を思うだろうか。

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