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2016.03.29

【編者の雑談】同性カップルがこどもを迎えるということ

本日からスタートした「編者の雑談」は、編者がぼんやりと考えていることを文章化した、いわば“つぶやき”コーナーです。第一弾は、同性カップルがこどもを迎えることについて。お付き合いのほど、よろしくお願いいたします!

 

 

“家族を増やす”を促す同性婚

昨今、世界中で同性婚法やパートナーシップ法が成立、日本でも渋谷区の区議会で同性カップル条例が可決され、少しずつではありますが、社会全体の動きが変わってきています。国によって同性婚法の施行内容は変われど、異性間の婚姻と同等とし、権利を認めるという位置付けです。

 
 
では、結婚できたらどうしたいかって? こどもが欲しいですよね。

 
異性カップルが思うのと同じように、同性カップルがこどもを育てたい、親になりたいと思うのは、間違っていないはず。同性婚法が可決していくことで、パートナーとともに家族を増やしたい、増やせるかもという気持ちが促されるわけです。

 
 
でも、悲しいことに生物学上では同性同士でこどもがつくれない。これは、(人類の起源をアダムとイヴに定めている)キリスト教が同性愛を反自然な罪として抑圧してきたことの理由のひとつだと思いますが、語ると長くなりますし、今回の論点はそこではないので割愛します。

 
じゃあ生物学上無理だというのであれば社会制度に順ずるしかない、期待すべきは養子縁組制度! 同性婚が認められた大体の国では養子縁組資格も認めており、アメリカではゲイカップルの1/5、レズビアンカップルの3組に1人がこどもを育てているという報告も。とはいえ、ゲイカップルが代理母出産や体外受精によってこどもを迎えることは、未だ禁止されている国が多いのも事実です。

 
 
 

こどもを迎える=親になるということ

養子縁組でこどもを迎えられるならいいじゃない、と思う方もいるかと。

 
 
実際どうなんでしょう、私が考えるところ養子縁組とひと口に言っても、こどもを迎えるまでのプロセスがそう簡単ではない(というよりは、見えない差別が存在する)というのが結論。

 
 
2012年の作品になりますが、実話をもとに制作された映画『Any Day Now/チョコレートドーナツ』を観て、号泣をしたことを思い出しました。薬物中毒の母親に見捨てられたダウン症の少年マルコを引き取り、一緒に暮らすために法や差別、偏見と闘うゲイカップル、ルディとポールの話です。

 
良好な法の変化があるため、舞台である1970年代後半の当時と現在を同じ状況下として意見することは難しいですが、「ゲイカップル」だからという理由だけで、ルディとポールがマルコと育んできた愛を壊され、ましてやこどもに虐待しているのでは、育てる能力がない、こどもに悪影響だとレッテルを貼る現実は、今もあるんじゃないかな〜と感じるわけ。

 
 
これらが起こる可能性はゼロではないです。でもそれって、異性婚の親にも言えることですよね。この映画の中では、マルコの異性愛の親は離婚、母親に引き取られたものの、男と遊びまわるジャンキーで最終的に逮捕、世間一般論として育てる能力がないと言えるはず。
ゲイカップルがこどもを迎えるにあたって、こどもを愛する親になる自覚があるかが大事。それは異性カップルがこどもを育てるにあたっても大事なこと、イコールです。

 
 
 

こどもの気持ちはどうなの?

私は、同性カップルがこどもを迎え入れることに賛成はしますが、こどもの気持ちも考慮し、うまくいく未来があるとしたらという前提のもとです。

 
というのも、中には同性カップルの親に育てられることでいじめられたり、不満や悩みを抱えるこどもがいないわけではないから。それは家族間の問題だけでなく、こどもに負担をかける社会のあり方の問題でもあり、差別や偏見が消えない限り解決するのは難しいかもしれないです。
だからこそ、まずは「これが正しい」という決め付けを解いていくべきだと。。。異性婚が絶対と思わないのと同時に、同性婚も絶対だとは主張しません。ただ、否定をしなくてもいいのでは? 世の中に正解は存在しない。そして正解が存在しなければ、否定すべきものも存在しない、というのが持論です。社会は変動していくものですしね。

 
 

と、話の論点がずれたのかずれていないのか、という感じですが、同性カップルのこどもを迎える制度がどう変わっていくのか、こどもにとってあるべき環境とはなんなのかを考えるとともに、動向に注目したいですね!

 
 
 

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