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2016.11.09

【編者の雑談】トランプ氏が米大統領になることでLGBTの扱いは変わる?

終始激戦を繰り広げてきた米大統領選にも終わりが見えてきました。一大イベントの行方が気になり、やるべきことにまったく集中できなかったという人も多かったのではないでしょうか? さて、現時点でトランプ氏が当選確実との報道がされていますが、今後LGBTにはどんな影響があるのでしょう。

 

 

 

新トランプ米大統領の誕生が確定

Donald Trumpsource/SALON

 

予想を遥かに超えてきた今回の米大統領選。“どっちに転んでも……”なんて絶望的な声が以前からアチコチで囁かれていましたが、ドナルド・トランプ氏が当選確実という結果に。

 

 

一般の日本人にできることは限られていますので、今後彼が自身の政策をどう展開していくか、今は様子を見守るしかないな〜と思うところではありますが、彼の根底にある「差別主義」がこの先ひっくり返ることはないだろう、というのが今回のポイントです。そう、彼がLGBT支援のフリをしているアンチLGBTだということ、そして白人男性以外の人種に対する差別、移民の追い出し、女性に対する卑下といった今までの彼の言論(や政策)が問題視されていることは言うまでもありません。皮肉にも、開票中にカナダの移民局サイトがパンクしたというニュースが流れていました。

 

 

 

1611092source/INDEPENDENT

 

つい先日も、レインボーフラッグを片手にLGBT支援を唱えていたトランプ氏。もしかしたら、LGBTを取り巻く環境を改善したい!と心の底から思っての行動かもしれませんが、以前から反LGBT・反同性婚を唱えアンチ側で応戦していたような人です、投票日を目前に心が入れ替わる大きな出来事があったのでしょうか。むしろ個の確固たる考えがあるかのほうが疑問ですね。

 

 

またトランプ氏を支持する、クリス・バロン氏率いるLGBT団体「LGBT for Trump」がいるということも話題をさらっていましたが(実際にトランプ氏が掲げていたレインボーフラッグには「LGBT for Trump」と書かれており、団体側からトランプ氏に身を寄せていったことが窺えます)、「白人ゲイ男性のみ」という差別漂う実態そのものが曖昧な団体だということで、ますます信用ならぬ状況です(詳しくは『石壁に百合の花咲く』さまの記事に記載されています)。

 

 

それに加え、LGBT以外のいわゆるマイノリティに対する差別発言が過去に繰り返し行われてきたことで、“白人男性至上主義”と一部からの信頼度がグッと下がっていたんです。それでいて今回のこの結果……。

 

 

 

 

アンチトランプ派は絶望真っ只中

心内を明かしやすいともっぱら評判の(!?)Twitter上は、開票前からアメリカ国民の本音で荒れています。

 

 

 

「トランプ氏が選ばれて、もうゲイだということを話せなくなった明日の僕」
(悲しいことにこれが現実に……本のタイトルは、「どうやってストレートのように振る舞うか」。)

 

 

「トランプ氏はアンチLGBT(の権利)」

 

 

「もしトランプ氏が勝ったら、僕がゲイってことは冗談だったってことで。分かった?一度もなかったからね」

 

 

 

「仮にトランプ氏が勝って『同性愛者を探してるんだよ、セラピー合宿についてちょっと』って部屋のドアをノックされた時の私」

 

 

 

「白人はみんな私たちのこと嫌いなの。これ以上明確なことはないわ」

 

 

 

「これが本当の『アメリカン・ホラー・ストーリー』(海外ドラマより)」

 

 

 

 

「WTFアメリカ!? 人種差別を公言して性的暴行を振るう、気候変動も信じないオレンジモンスターに、本当に大統領になってほしいの?」

 

 

 

「トランプ氏を支持することは、あなたが優れてるということじゃない。それはあなた自身が、黒人やラテン系、LGBT、女性、イスラム教徒…etcの友人を劣ってるとみなしているということ」

 

 

 

「彼は障害者を馬鹿にする。女性を下にみている。ヒスパニックを嫌い、イスラム教徒を嫌い、LGBTを嫌ってる。ホロコーストパート2だよ。トランプ=ヒトラー」

 

 

 

このように差別に対する苦悩や、法律の改正、ホモフォビアの促進に対する懸念から悲しみを嘆いている人々が多数です。

 

 

 

 

実際、LGBTの状況はどうなるの?

1611093source/THOUGHT CATALOG

 

で、実際どうなるのかということですが、トランプ氏が反LGBTの民意をこの先煽ることがなければ、事態は悪化しないのではないかと思います。トランプ氏としては、投票直前にLGBT支援の立場を選択したことになりますからね。かといって大幅に良くなることもなさそうです。あくまで一個人としての意見ですが。

 

 

ただし、国民の間で今すでにある“LGBT=悪”という間違った固定概念がブラックホールのようになってしまったら、一部の国民「大統領って反LGBTだったじゃん、だから自分たちのアンチ行動に問題はないよね(と、ホモフォビアな行動に対しての正当防衛にする)」→一部の国民「むしろ大統領なんとかしてよ」→大統領「元々反LGBTだったし!大多数がそう言うなら、彼らの権利は白紙ってことで!」という最悪なシナリオができてもおかしくないのがアメリカです。頼りにすべき大統領による歯止めが効かないということですね。そしこどもたちがLGBTであることを口にすることは一切なくなり、“他人とは違う”自分を責める世の中に……。日本とは異なり、宗教観の違いから同性愛者には食事を出さなくていい、という許可が下りているレストランがある国です。LGBTを理由に殺人が頻発している国です。何がこの先起きても、驚くなかれって感じですよね(トランプ氏の勝利で今年イチ驚かせていただきましたし)。

 

 

 

 

もちろん、今回の選挙結果がアメリカ人の本当の民意です。「本来僕たちこそがアメリカ人だ!」と思っている、職のない貧困白人層の支持が厚かったからこそもたらされた結果ではないかとも言われています(ヒラリー氏支持派は全体において割合の少ない富裕層が多かったとか)。だったらマジョリティの意見が勝った、それ以上それ以下でもない話かもしれません。後はこの状況に対して、あるいは何か問題が発生した時に、当事者たちがどう動いていくかが一番大事なことなのではないかと思います。

 

 

この先世界がどう変化していくか、日本はどういった立ち位置でいくのか、世界情勢が様々な意味で面白いことになっていきそうですね。

 

 

 

 

Top Photo/QUARTZ

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