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2016.10.22

「アセクシャル」についてどのくらい知ってる?勘違いされやすい8のこと

LGBTに比べ、より認知度が低いAsexual=アセクシャル。一般的に“無性愛者”として解釈されていますが、そのイメージからありもしない噂がひとり歩きしてしまいがち。ここではアセクシャルが勘違いされやすいことをピックアップ、これを機に「A」の存在を理解しましょう!

 

 

 

Asexual=アセクシャルとは?

1610221source/Mental & Body Care

 

アセクシャルは無性愛者を意味し、一般的に他者に対して性的魅力を感じない人を指します。世界の人口約1%を占めると言われていますが、その認知度は低く、アセクシャルは恋愛をしない、性欲がないと間違って認識されることも多いです。そのほとんどが、性を指標としない=他者を好きになれないという考えからくる勘違い。

 

 

アセクシャルの根本は“性を理由に他人を好きにならない”ということなんです。

 

 

今回はその勘違いを紐解きながら、アセクシャルについてもっと知っていきましょう!

 

 

 

 

勘違いその1.アセクシャルなんていない

1610222source/TOPBEST

 

アセクシャルの人々がよくさらされる言葉、それは「まだ運命の人に出会えていないんだよ」「異性に対してそういった感情を抱くのは早いor遅いんじゃない?」といった“恋愛に関して無知”を前提にしたアセクシャルの存在の否定。また「同性愛者なことを認めたくないんでしょ」などバイセクシャルに対してと同様、ステレオタイプからくる存在の否定も多々経験している当人たち。時には「ホルモンチェックをしたら?」とお節介してくる人もいるとか。

 

 

アセクシャルは存在します、そしていたって正常です!

 

 

 

 

勘違いその2.アセクシャルは恋に落ちない

辞書に由来する定義では、アセクシャルは無性愛者であり万人に性的魅力を感じないとされています。

 

 

ちょっと込み入った話にはなるのですが、感情を基にした恋愛をアフェクショナルオリエンテーション(Affectional Orientation)と言います。ヘテロマンティック(Heteromantic)は異性に恋に落ち、ホモロマンティック(Homoromantic)は同性に、バイロマンティック(Biromantic)は両性、パンロマンティック(Panromantic)は性別に関係なく人を愛することを意味します。

 

 

アロマンティック(Aromantic)であるアセクシャルには、恋愛を軸にした人間関係を持ちたくない、セックスをしたくないという人ももちろんいますが、恋人と恋愛をしたりセックスをする人もいます。ただし、それは性に起因した愛ではなく、湧き上がってくる感情だということです。ですから、恋に落ちないということは一概に言えません。

 

 

 

 

勘違いその3.アセクシャルはセックスが嫌い

無性愛者なのにセックスを楽しむだなんて、なんだか矛盾しているんじゃないかと思う人がいるかもしれませんね。でも、実際にパートナーとセックスをするアセクシャルも多く、興奮だって得ることができるんです。単純に“性的魅力を感じているわけではない”ということです。

 

 

つまり「性的魅力の欠如≠セックスが好きじゃない」ということ。

 

 

ストレートの人も、異性に性的魅力を感じるからといって、みんながみんなセックス好きなわけではないですよね、それと一緒です。

 

 

 

 

勘違いその4.アセクシャルはアセクシャルと付き合う

1610223source/PIXELS

 

アセクシャルは誰とでも付き合うことができます。実際にアセクシャルであるMさんが持論を展開してくれました。

 

 

「お互いがお互いのセクシャリティを受け入れてる場合、片方がアセクシャル、片方はそうでないほうがうまくいったりします。中には、恋愛関係は持つけどセックスはしないというアセクシャルの人もいるんですね。当人にとっては騒ぎ立てることじゃないって感じなんですけど、お互いの理解がないと、パートナーはそこで拒絶されたと思って関係はうまくいかなくなっちゃうんです。実際は拒絶しているわけじゃないんですよ? だからこそ、アセクシャルの認知度をもっと高めたいんです」

 

 

アセクシャルどうしの付き合いもあるそうですが、そもそもカミングアウトしているアセクシャルの絶対数が少ないため、アセクシャルどうしのカップルを見つけるのはかなり困難……!?

 

 

 

 

勘違いその5.アセクシャルは性欲がない

まったく性欲がないという人もいますが、みながみなそうという訳ではなく、むしろ性欲が強いという人もいます。こう想像したら分かりやすいかもしれませんね。

 

 

あるゲイが島で生活をすることになりました。でも、その島には彼を除いて女性しかいません。1日目は良かったものの、だんだん性欲が抑えられなくなってきました。なんとかしたいけど性的に惹かれる人物はその島にいません。最終的にマスターベーションをするなどして性欲を満たしたものの、彼は悟りました。やっぱり男性が好きなんだな!と。

 

 

これはアセクシャルにもあてはまります。性欲はあるものの、(セクシャリティで)惹かれる対象がいないんです。

 

 

 

 

勘違いその6.アセクシャルに対するいじめはない

年齢を重ねるにつれ、異性や性体験の話題って増えてきますよね。でも、アセクシャルの若者にとって、その会話はもはや宇宙との交信のようなもの。自分のセクシャリティに気付いていない、アセクシャルという存在を知らない(アセクシャルの)人は、周りとの違和感から自分自身に疑問を抱いてしまうはず。

 

 

さらに話題についていけないことを友達に伝えると、変な目で見られたり、同性愛の可能性を持ち出されたり、はたまたホモフォビア(同性愛嫌悪)の対象になってしまうこともあるのです。

 

 

 

 

勘違いその7.アセクシャルはカミングアウトする必要がない

200551877-002source/THE HUFFINGTON POST

 

LGBT然り、カミングアウトは個人の選択です。カミングアウトしたくない、する必要がないな〜と思ったら無理にしなくていいのです。アセクシャルも同様に、カミングアウトするかどうかは本人の意思に委ねられています。ただ当事者の中には、「周りの質問や探りに答えるのが嫌だから、アセクシャルであることを自らオープンにしている」という人もいます。

 

 

また、真剣な関係を築きたい相手にはきちんとカミングアウトし、(特にセックスをしたくない場合)お互いにとってのベストな道を話合ったほうが良いというアドバイスも。ゲイやレズビアンは、パートナーにカミングアウトするというシチュエーションがないですよね、同性愛者と知って付き合うのですから。そういう意味でバイセクシャルとポジションが似ているかもしれません。前述した通り、パートナーが “拒絶された”という想いを抱いてしまってからでは取り返しがつきません。

 

 

 

 

勘違いその8.アセクシャルはLGBTにフィットしない

LGBTという単語にアセクシャルは含まれておらず、昨今ではアライ(Ally)のAと混同されることもしばしば。

 

 

「マイノリティの中のマイノリティです」と語るアセクシャルのMさん。「ある人は目に見えなくて、ある人は孤独を感じ、大半が自分のセクシャリティに困惑している状況です。でも少なくともLGBTコミュニティでは、ジェンダーやセクシャリティにフォーカスすることができます」

 

 

MさんがLGBTコミュニティに居場所を見つけている一方、会話についていけなかったり、性の話はうんざりだとあえてコミュニティから外れるアセクシャルもいます。

 

 

「アセクシャルの人みんなが、セックスについて聞いたり話したりするのが嫌いって訳でもないし、セックスの話をしたくないっていうLGBTコミュニティもたくさんありますからね」とMさん。

 

 

 

 

LGBTとはまた異なり、より認知度が低いアセクシャルは、ヘイトクライムなどの犯罪に巻き込まれることは少ないものの、大多数と指向が違うことで疎外感を感じているのも事実。特別扱いされたい、ということではないんです。ただただ「アセクシャルという人もいるよ」、「何もおかしくないし普通に生活しているんだよ」ということ分かってもらいたいのです。

 

 

 

Top Photo/YouTube

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