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LIFESTYLE

2016.10.01

【悩み】カミングアウトして後悔……周りの手厚い支援と「ゲイ扱い」が逆に息苦しい

LGBTであることをカミングアウトする。より自分らしくいるためにも、周りには隠したくない、理解してもらいたいという思いがある一方で、状況が悪化するのが怖いという人も多いのではないでしょうか。ある男性は、“献身すぎる”周りの行動にカミングアウトしたことを悔やんでいるらしいのです。

 

 

 

カミングアウトの第一関門「受容」

1610013source/thedailypedia

 

LGBTであることを受け入れてもらえなかったらどうしよう、理解してもらえなかったら苦しいな……カミングアウトに対する一般的な障壁は、他人の拒絶ですよね。家族や親戚、友達など今まで良好な関係を築いてきた人々との関わりが崩れてしまう、それが怖いという人も少なくないでしょう。

 

 

 

Aさんも、はじめは同じく拒絶されることが怖かったそうですが、自分がゲイであることを知ってもらいたいという思いから、BBQをしている時に家族にカミングアウトします。不安とは裏腹に、進歩的である家族は「ゲイでもいいんだよ」「ゲイであることを誇りに思っているよ」とカミングアウトをすんなり受け入れてくれたそうで、ホッと一息つくことができたAさん。

 

 

 

しかし、問題はこの先でした。

 

 

「常にみんなの話題は、僕がいかにゲイであるかということなんです。本当にいっつも。僕としては、もうちょっとそっとしておいてほしいのに……」

 

 

 

 

カミングアウト後の手厚い“ゲイ支援”

1610011source/RAWSTORY

 

詮索、真新しいものが大好きな家族にとって、Aさんがゲイであることは最高のゴシップだったのかもしれません。従兄弟からも「メイクしたいって思う?」などの異様な質問攻めにあったり、親戚中がAさんの話題で持ちきり。

 

 

「父なんて、僕が好きでもないのに、男らしく振る舞うためにマウンテンバイクに乗ってたんじゃないのかって言い出したんです。実際8歳から乗ってて、今でも大好きな趣味のひとつなのに。もうカミングアウトしたんだから、自分を偽らなくていんだよって言ってくるんですよね」

 

 

 

さらには、友達までもが大袈裟すぎるサポートをしてくれるそう。Aさんがショッピングにあまり興味がないことを知っている、長い付き合いの女友達が買い物にしょっちゅう誘ってきたり、恥ずかしがり屋なAさんのために、サプライズの“カミングアウトパーティー”を開いてくれた友達も。

 

 

 

「拒絶されるより良いのかもしれませんが、みんながいかにステレオタイプを持っているか改めて知ることになりましたね。僕自身のことは何も考えていないんですよ。結局“あのゲイの1人”でしかないんです。自分の無力さも感じますね。もちろん、僕のことを尊重してくれているのも分かってはいるんです。とはいえ自分のセクシャリティが大嫌いになってきましたね」

 

 

 

カミングアウトすらできない人、カミングアウトしてから周りとの関係が悪化したという人からすれば、なんと贅沢な話なんだと思うかもしれませんね。でもAさんのように、ひとりの人間としてではなくゲイの代表・窓口のように扱われ、固定概念で周りから振り回されることで、カミングアウトしないほうが良かったのかもしれない……と後悔する人も、少なくありません。

 

 

 

 

相互の理解が鍵。思いは伝えること

1610012source/Lifehack

 

周りの手厚い支援が逆に苦しいな……と感じる時は、「同性愛者に対するステレオタイプを物差しに、行動しないでほしい」と自分の意見をしっかり伝えるようにしましょう。相手も、悪気があってアレコレしているわけではないはずです。一度だけでは、そう簡単に状況が変わらないかもしれませんが、何度もそれを繰り返していけばやがて相手も理解してくれるでしょう。

 

 

カミングアウトの意義は人それぞれです。日本でも、アウティング(本人の了解を得ずに、性的指向や性自認の秘密などを他人に暴露すること)の問題が明るみに出ましたよね。大切な人には伝えたいけどまだ公にはしたくないという人もいれば、カミングアウト後も何もなかったかのように、今まで通り自然に過ごしたいとう人もいます。そこには、本人が意思を伝える重要性が伴うのと同時に、周りの理解や個人に対する尊重がより必要になってきます。

 

 

 

良かれと思ってやっていたことが逆に相手の負担になっていた、これはセクシャリティやジェンダーに限らず、日常でよくよく起こること。そういう時は、お互いのコミュニケーションの中で問題を解決していきますよね。今回のケースも同様です。それぞれを尊重、理解することで人間関係はいかようにも変わります!

 

 

 

Top Photo/SixSeeds

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