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LIFESTYLE

2016.09.05

同性と愛を育むのは人間だけじゃない! LGBTI界を牽引する有名な動物たち

LGBTIと聞くとついつい人間を中心に考えてしまいがちですが、自然界では約1,500種の生物が同性との愛を育んでいると言われており、内3分の1は実際に確認されています。さて今回は、“動物LGBTI界”の中でもパイオアニアと名高い動物たちをご紹介したいと思います!

 

 

 

絵本になったロイ&シロ、そしてタンゴの物語

1609051source/The Dodo

 

1998年、ニューヨークにあるセントラルパーク動物園でのお話です。同性カップルのペンギン、ロイとシロは他のペンギンカップルが卵を温めているのを目にし、岩を自分たちの卵のように温め始め、孵化させようとしていました。でも、いくら温めても雛はかえらない……それに気付いた動物園の飼育係は、産み落とされたままにされていた卵を2羽に与えたのです。その卵が無事かえリ、産まれた雛はタンゴと名付けられました。2羽は愛情を込めて娘を育てました。そして大きく育ったタンゴは、後に同性のメスペンギンと愛を育んだとのことです。

 

 

1609052source/amazon

 

このハートワーミングなストーリは『And Tango Makes Three…/タンタンタンゴはパパふたり』という題で絵本となり、人気児童書として世界中で読まれています。

 

 

日本のすみだ水族館でも、オスどうしのペンギンカップルが誕生したと話題になりました。ロイとシロのように、愛を育み幸せを感じてくれていると嬉しいですね。

 

 

 

 

人間の身勝手な行動から救われた雄牛のベンジー

1609053source/LAST RESISTANCE

 

アイルランドのある農家は、雄牛のベンジーを殺処分しようとしていました。というのも、ベンジーが雌牛ではなく雄牛にばかり好意を抱き、繁殖能力がないと判断したからです。

 

 

しかし、このことが地元紙に掲載され、その情報を目にした心ある人々が資金調達を開始しました。さらに、『The Simpsons/ザ・シンプソンズ』の共同制作者サム・サイモン氏の寄付もあって、屠殺場から無事にベンジーを救い出すことができました。その後、ベンジーは英国ノーフォーク州にある保護区で過ごしているのですが、ゲイではなくバイセクシャルであることが判明しています。

 

 

動物愛護活動に熱心であったサイモン氏(昨年、癌により亡くなっています)は「多くの動物が食肉にされるという悲惨な運命を辿っている。さらに同性愛が理由で殺そうとするなんて二重の悲劇だ」と語っています。

 

 

 

 

動物園から追い出されたゲイのアフリカゾウ

1609054source/Daily News San Francisco

 

メスのゾウに攻撃的な態度を取る一方でオスのゾウに愛情を示していた、同じくオスで10歳のアフリカゾウ、ニーニョ。

 

 

ニーニョを飼育していたポーランドの動物園がこのことを公表すると、法と正義党(Law and Justice Party)のマイケル・ジェシ氏が「我々は、同性愛のゾウが住むために、ヨーロッパ最大のゾウの家を建てる資金を払ったわけではない」と抗議、他の動物園に移されてしまうのです。

 

 

ゾウの10歳はまだこどもであり、性的に大人と言えるのは14歳頃だそう。また、オスどうしのキスや絡み合いはよくあること、群れから離れたオスは社会を築くために同性と「交際」することがあることが分かっています。

 

 

ニーニョは暴れん坊のトラブルメーカーでもあったため、今は他のゾウと離れた場所で過ごしているそうですが、同性愛を理由に追い出してしまうのは悲しいことですよね。この差別的な“事件”は動物たちの同性愛を考えるきっかけのひとつとなりました。

 

 

 

 

メス、そしてオスでもあるムマモリリ

1609055source/bush24

 

ボツワナのオカバンゴ・デルタで、両ジェンダーの身体的特徴を持ち合わせたライオンが発見されました。

 

 

大きなタテガミに低い唸り声、敵を威嚇する姿はまさにオスそのもの。しかし、メスでもあります。研究によると、ムマモリリと名付けられたそのライオンについて、自然の過程でメスがオスの特徴を取り入れ進化していったのではないか、と仮説が立てられています。

 

 

また、ムマモリリと同じ特徴を持つライオンが他に4匹見つかっており、これらの特徴は受け継がれていくのではないかとも言われています。

 

 

 

 

ロンサム・ジョージがひとりを貫いた理由

1609056.jpgsource/Wikipedia

 

2012年に亡くなったロンサム・ジョージ(推定100歳以上)は、ピンタゾウガメという種類の唯一の生き残りでした。ガラパゴス諸島を生息地としていたピンタゾウガメですが、19世紀頃より人間の乱獲の対象となりその数は激減していったのです。

 

 

種を残そうと、ジョージと近い亜種のメスとのペアリングを試みましたが、繁殖に失敗。年齢が理由かもしれませんが、やがて“ロンサム・ジョージはメスに興味がないのではないか”と囁かれるようになりました。

 

 

ロンサム=lonesomeには寂しい、心細いという意味があります。もしオスのそばにいさせてあげたら、ジョージがロンサムな想いをしなくて済んだかもしれません……。

 

 

 

 

パパたちになったダシク&イェフダ

169056source/care2

 

イスラエルに位置するエルサレム聖書動物園(Jerusalem Biblical Zoo)では、ハゲタカの同性カップル、ダシクとイェフが仲良く巣を作っていました。

 

 

この動物園は聖書にある「ノアの方舟」に基づき、神が救ったとする動物のつがいを集めることを主としていました。今では250種類もの動物が集まる観光地ではありますが、宗教観が根本にあるため、同性カップルのダシクとイェフは(同性愛)反対運動の標的とされたこともあるそうです。

 

 

しかし、飼育係が人工卵をさずけたところ、卵を孵そうと頑張っていた2羽。そこで45日後に卵と雛をすり替えてあげると、2羽は子育てを始めました。動物園ではハゲタカの保護活動も行っていたため、彼らの行動に大喜び。人工で育てるより、親がいたほうが良いですからね。

 

 

残念なことに、途中イェフダが他のメスと恋に落ちたため、ダシクがかなり落ち込んでしまったそうです。ダシクをテルアビブ大学の研究所の庭に移動したこともあったそうですが、現在は同じ飼育場所で過ごしているそうです。

 

 

 

 

喧嘩するほど仲がいい!?ラブラブカップル

1609057source/classy BRO.

 

英国ドーセットにあるハクチョウ飼育所でも、同性カップルのハクチョウが見つかっています。1,000羽いるうちの唯一の同性カップルだそうですが、一緒に巣を作って数年間をともにしており、いつどんな時もカップルらしい行動を取っているそうです。

 

 

飼育所のマネージャー、ジョン・ヒューストン氏は「彼らはいっつも一緒にいるのですが、時折、壮大な大喧嘩をするんです。でも、ちゃんと仲直りして元通りになるんですけどね」と微笑ましいエピソードを語っています。

 

 

 

 

彼らは、私たちに多くのことを教えてくれたパイオニア的存在。動物たちの自然な同性愛や進化を、人間が壊してしまうのはとても悲しいことですよね。これからも彼らの生き方を尊重するとともに、人間界のあり方を考えるきっかけともなることを願います。

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