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2016.07.08

【編者の雑談】日本でも同性婚が認められる日は来るのか

来る第24回参議院議員通常選挙を目前に、どの政党、立候補者に投票しようかと頭を悩ましている方も多いのではないでしょうか。ひとりひとりの決断に責任が伴う選挙。「編者の雑談」第10弾では、同性婚について改めて考察したいと思います。

 

 

 

今や10億人以上が同性婚の対象に

メルボルンを拠点とするLGBT活動家の研究によると、世界の10億人以上が、同性婚が法的に認められている国の下で生活しているとのことです。

 

同性婚がはじめて施行されたのは2001年、オランダ。それから15年経った今、いくつかのヨーロッパの国々、アメリカ、南アフリカ、ニュージーランド、そして最近では南アメリカ諸国が後に続いています。

 

1607081source/Pink News

 

色で分けられたこちらのマップを見ると一目瞭然。アジアからアフリカにかけてがまっさらです。10億人という数字だけで見るとかなりの進歩のように思えますが、アメリカが約3億2800万人を占め、続いてブラジルが約2億60万人、フランスが約6,700万人とのことで、大国が占める人口の割合が大きいのです。地図と合わせてみると、同性婚法施行はより世界の一部だけのことなんだと思い知らされます。

 

世界の全人口は約73億3,000万人と見積もられているため、現状14%の人々は同性婚が認められていることになります。

 

一方、日本はというと同性婚法は制定しておらず、同性パートナーシップ(証明書の発行)が東京都渋谷区、世田谷区、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市でのみ認められています。

 

 

以前、LGBT団体が「私たちが訴えたいことは、LGBTが特別扱いされるべきだということではなく、人間として同等の権利を与えてほしいということだ、つまり人権の問題だ」とコメントしていたのを覚えています。そう、同性婚法の制定を求めるのは、決して特別な扱いを受けたいがためにエクストラな内容を盛り込んでほしいと言っているわけではなく、異性愛者と同じことをさせてと訴えているだけの話です。同性どうしの結婚が認められていない=人権の侵害にあたると言えるということでしょう。

 

 

 

同性婚が法的に認められるとどうなる?

1607082source/GayWeddings

 

結婚は人生に勝手に敷かれたレール、恋愛関係の最終形態が結婚というイメージがありませんか? それが当たり前かのように存在している気がします。婚姻関係を結ぶことは、なんとなく行われる儀式かのように。
でも、実際には法の下で夫婦であることが様々な場所で活きてきますよね。離婚する時に、法の拘束を痛感する人もいるはずです。

 

そういった“なんとなく”の感覚で「結婚」を捉えていると実感がないかもしれませんが、同性愛者はどんなに愛しているパートナーがいても、当たり前のように結婚することができません。

 

戸籍上で婚姻関係が証明できれば、家族として、配偶者として認められることになります。
例えばですが…
・公共賃貸住宅にふたりで入居することが可能に。
・控除を受けられたり保険金の受取人に。
・相続の権利も認められる。
これはほんの一部です。異性愛者は、当たり前のように結婚できて、当たり前のように家族として上記のような権限が与えられています。

 

中には、同性婚法を施行するにはメリットが少なすぎるという声がありますが、そもそもメリット・デメリット以前に、同性愛者に与えられる平等な権利として最初から存在すべきだったのでは、と思います。法制定に金がかかるから、メリットを考慮して余裕があったら法改正すれば良い、という考え方がずれているのではないでしょうか。

 

また、“最初から存在すべきだった”と述べましたが、それは、日本で同性婚が認められない理由のひとつとして、憲法第24条に婚姻が「両性」の合意のみに基づいて成立するとされているため、ここで両性と限らず平等を説いていれば事態は違っていたのではないか、という憶測があるからです。

 

 

 

同性婚に関する各政党の考えは?

1607083JPGsource/PSTW

 

さて、上記のことを含め、同性婚法は自分には関係ないという人も、それはイチ意見で良いと思います。アメリカの真似をしたって……と唱える人もいますし、同性婚で得するのは一部だ、そんな意見もありますね。でも、当事者の方、人権の平等を無視できないという人は、選挙の前にLGBTに対する各政党の姿勢を確認してみてください。選挙に参加して、一歩ずつ一歩ずつ、社会を良い方向へと改革していくほかありません。

 
 

以下のサイトで各姿勢を整理しています。
 
・朝日新聞
参院選候補者アンケート(朝日新聞社・東大谷口研究室共同調査)

こちらは同性婚以外の各カテゴリーも、候補者のアイコンとともに分かりやすくまとめられています。ぜひ、選挙の投票の参考にしてください。

 

・LGBT法連合会
【公表1・政党】H28参院選LGBTをめぐる課題の政策と考え方の調査結果

【公表2・候補者】H28参議院LGBTをめぐる課題の政策と考え方の調査結果

 

・EMA日本
2016年参院選:同性婚に賛成の候補者

 

 

 

アジアは西洋と違う文化があります。アメリカやヨーロッパ諸国が同性婚法を認めたからといって、アジア諸国もじゃあ、とそう簡単に進められる話ではないと思います。LGBT当事者それぞれの考え方も、国や個人によって大きく異なります。ですので、その各々のマインドを大切にすべきです。

 

そして、今回選挙という大きな機会が訪れたのですから、そのマインドを基にとるべき行動をとってください。どう行動するかは、あなた次第です。

 

 

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