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CULTURE

2016.05.19

「ゲイ」や「レズビアン」という言葉はどこから来たの?

LGBTという単語が浸透しはじめた今日この頃ですが、まだ「LGBTってなに?」と思う人もいるかもしれませんね。でも、ゲイやレズビアンという単語を(こどもを除いて)知らない人はいないと言っても過言ではないはず。実は、かなり歴史が深いんです。今回はそもそも「ゲイ」や「レズビアン」という言葉がどう派生し、浸透してきたかを見ていきましょう!

 

 

「ゲイ」は陽気で自由な精神の象徴

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Photo/Pinterest

現在、ゲイは主に男性の同性愛者を指す言葉として浸透しています。
しかしながら、ゲイ=同性愛者全体を意味し、女性の同性愛者も含んだ総称である場合もあります。そこには、語源が関連しているんです。

 

英語で記すところの「gay」はもともと、陽気/気まま/幸せ/良い精神/目立ちたいといった感情表現の形容詞であり、その由来は古いフランス語「gai」から来ています。つまり、当時は単語自体に同性愛の意味が付随していたわけではありません。

 

17世紀頃から、そんな奔放さを表す「ゲイ」という単語が“道徳や制約に縛られない”といった考えを表す言葉にすり替わっていき、後に売春婦や男娼を指す言葉となったそう。ここで初めて性的要素が加わったのかもしれませんね。

 

そして20世紀半ば頃には、同性愛を指す言葉として成立しています。誰がいつどこで使い始めたかは定かではありませんが、逆に、社会が普通だと見なしている“道徳や制約に縛られず、自分らしく自由な性的指向を楽しもう”という元のポジティブな意味を込めて、当事者が使い始めたのではとも言われています。
とはいえ、かつての否定的な性のイメージが消えないため、軽蔑や差別を伴う場合もあるということです。スポーツの試合の野次として「ゲイ!」と侮辱の意味をまとって言葉が使われることには、歴史的な背景があることも理解できます。

 

 

古代ギリシア時代の詩人から始まった「レズビアン」

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Photo/Pinterest

「ゲイ」が包括的な同性愛を指す単語として進化していった一方で、「レズビアン」という単語の語源は、あるひとりの女性だと言われています。

 
それは、紀元前にまでさかのぼります。古代ギリシアのレスボス島に住んでいた詩人のサッポー。彼女が生み出したとされる、官能的な恋愛詩など多数の作品は当時より高く評価され、かの哲学者プラトンも好んでいたとか。その作品の中には、女性に対する愛を謳ったものも。そんなサッポーは、若い女性しか入れない(ある種の宗教的な)学校をレズボス島に設立。

 
これらの偉業が、後に女性の同性愛の代名詞とされるようになり、彼女の名に基づいて「サフィズム」、あるいはレスボス島にちなんで「レズビアン」という言葉が広く使われるようになったとのこと。

 

 

では「ホモ」という言葉はどこから来たの?

「ホモ」はホモセクシャルの訳語であり、英語のHomoはギリシャ語起源による「オモス=同じ」を意味します。対義語として、「ヘテロ=異なる」があてがわれたヘテロセクシャルという単語が存在します。
ただし、これらはもともと19世紀に精神医学上の病名として誕生した言葉だとも言われており(現在は疾患とされていません!)、ホモという言葉を使うのは如何なものかという主張から、「ゲイ」「レズビアン」という言葉がとって変わったようです。

 
また、異性愛の人のことは「ストレート」と表記することが多いかもしれませんね。日本では「ノンケ」といった言葉をよく耳にすると思いますが、これは「non気=その気がない」というゲイやレズビアンが使っていた隠語で、徐々に浸透していった割と新しい言葉になります。

 

 

こうやって言葉の意味や歴史を知ると、その言葉の重みって変わってきますよね。言葉ひとつ使うにしても、それが誰にとっても同じ理解や解釈を生み出すのか、誰かを軽蔑することにならないか、と一度考えることも大事なのかも。

 
昔は使われていたけど今は使わない言葉があるのも、歴史とともに言葉の意味が変化してきたから、または対象がその言葉に合わないものとなってきたからです。

 

 

インターネットが発達した現代社会では、言葉の暴力、誹謗中傷がよく問題に挙げられます。まずは、言葉ひとつひとつの意味や重みを意識するようにしましょう。その心がけひとつで、あなたの印象はガラリと変わるはずです!

 

 

 

Top Photo/The Baptist Messenger

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